クトー
みなさん、素敵なクリスマスを過ごされましたか?
レストランやホテルで過ごされた方も、ご家庭で過ごされた方もいらっしゃると思いますが、あの雰囲気いいですよね。なんといってもワクワクで幸せな気分になります。
私もカヴァ→赤→モルト(ボウモア)とすっかり、赤ら顔のミノルサンタになっていました。 昨晩はひな鶏のローストをリバービューで注文していたので、久しぶりに鶏の「デクパージュ(解体)」に鼻息を荒くしておりました。
そうそうと最近は滅多に使わなくなったナイフを引き出しの奥からとりだして・・・。
ナイフ ~クトー~ 若いころ、フランスのドルヌシー(シャブリの近く)のレストランで働いていたことがあります。お客さんは田舎のおっちゃんがメイン。働いて何日目だったか、テーブルにセットしたナイフ(クトー)を下げてくれっていうお客さんがおられました。意味が分からず、ナイフだけ下げると、そのおっちゃんが、じゃじゃーんってそれはそれは使い込んだナイフをポッケからだすではありませんか! 聞けば30年もそのマイナイフを使っているということ。それで料理を食べると一段と上手いし、何より自分の手にしっくりくるとのことでした。
若き日本人、川中実は「かっちょいい~」とフランスのエスプリを肌で感じました(それから慌ててフランス語勉強しました・・・) 半年くらいたって、パリに行く機会があって、真っ先に行ったのが「ナイフ屋」でした。
そこで確か780フランしたこの写真のナイフを買って「俺もあのおっちゃんみたいになるぞ~」と思ったことを覚えています。
ナイフ ~クトー~ 手作りのナイフということもありますが、このフォルムは今でも最高です。果物もお肉もよく切れます。あのおっちゃんが言ってたみたいに、コレで食べると料理が美味しくなります。
日々の雑踏の中に埋もれてしまってた温かい記憶をクリスマスの日に思い出しました。
いい道具は、いいお酒と同様に自分を豊かにしてくれます。クリスマスの日のブログにナイフの話しでした。
そろそろ、ソムリエナイフがほしいなぁ~。