桜色
成長社会のなごりなのか、物事を白か黒かと答えを付けたがる傾向が未だにははびこっています。 ブラック企業、ホワイト企業。 無論、ブラックなつもりは毛頭ありません。
しかし、一般の方が休んでいる時間が出番となる我々サービス業の人間としては、少なからず一方的に突き付けられる快くない響きです。
そんなことを考えている新年度に満開に咲くピンクの桜は憂いも汚れも一掃してくれる天国のような景色です。
先日も人生の先輩に、「いい季節ですよね、春は」と挨拶すると 「願わくば 花の下にて 春死なん…」と先人の詩を教えていただき、妙に腑に落ちました。
この桜が我々の心を和ませてくれるように、我々自身の笑顔、言葉、心遣い、仕事の姿勢が人の心を桜色に染めることができればどんなに幸せなことか。 何も求めず、咲いたと同時に散りゆく桜に、常ならんわが身の心得を正されました。 この桜の木の如く。無財の施しから。 和顔施。