

生きる
サイトで本を探していたら、ミスタッチで「特攻の島」というコミックを開いてしまいました。人間魚雷「回天」で敵艦に特攻する若者を描いたものでした。 たまたま出会ったコミックでしたが、読み浸ってしまいました。 思いも寄らず生還してしまった2回の出陣から、「死ぬために生きる」という意味をますます模索し、葛藤する主人公。絵が得意だった主人公の心の移ろいや整理を表すかのように描かれる自画像がとても印象的でした。
自分が産まれるほんの30余年前にはこのような状況が日本で起こっていて、現にこの主人公と同じ思いで私のお祖父さんも散っていったんだと考えると、戦争や死に対する時間の観念がずっと近づいてくる感覚を覚えました。
生と死の尺や状況こそ全く戦時中と違いますが、私たちも生きれば生きるほど死は近づいてきます。どう死んだかにより、どう生きたかの物語が始まることには変わりがない気さえしてきました。
戦争という絶対に繰り返してはならない、悲惨で苦すぎる過去に思いを馳せ、
生きること、生きてることへ熱量を上げたいと思わずにはいられませんでした。